「ドン・キホーテ」にも登場する、スペインを代表するチーズ！

スペイン中部にあるラ・マンチャ地方。アラビア語で「水のない土地」を意味する「マンチャ」に由来する通り、寒暖の差が激しく、とても乾燥した土地です。強風を生かすために作られた白い風車は、今でもこの地方の各地で見ることができます。セルバンテスの小説「ドン・キホーテ」でも、主人公ドン・キホーテが勘違いして風車に戦いを挑むシーンが有名ですが、その「ドン・キホーテ」の中に「聖職者や王族のご馳走」に並ぶチーズとして登場するのがこの「マンチェゴ」です。 実際に製造面でも、伝統的なチーズに対して認定される「原産地名称保護（PDO）」チーズのうち、スペインで指定された18種の中で最も生産量が多いのがこの「マンチェゴ」です。名実ともに、スペインを代表するチーズです。 ※外皮は取り外して中身だけをお召し上がり下さい。 フランスやイタリアチーズと違って、スペインのチーズは羊乳チーズが多いのが特徴です。中でも１番有名なのがこのマンチェゴチーズ。スペイン料理屋さんでチーズを頼むと必ずと言っていいほど、マンチェゴが登場するくらい。 スペインチーズがどうして日本に広まらないのか!? なんでもスペイン国内でほとんど消費しているので日本への入荷量も少ないんだとか… 個人的に羊乳チーズはコクがあって脂肪が多く、食べやすくて好きなので、もっとマンチェゴの美味しさを日本にも広めたいな～と思っています。私のオススメのマンチェゴの食べ方は、スペイン産のはちみつをたっぷりかけて、甘みを感じ、やや甘めの白ワインと合わせる！これオススメです。ぜひお試し下さい。

羊乳から作られ、コクのある甘みがハチミツとも相性抜群！
他のヨーロッパ諸国と比べ山岳地帯の多いスペインでは、家畜として牛よりも小回りの利く羊やヤギを飼うことが好まれました。羊乳は脂肪とタンパク質に富んでおり、濃厚な甘みや味わいが楽しめます。 ラ・マンチャ地方でも、酷暑や乾燥に負けない植物をエサとする「マンチェガ」種という地域原産種の羊がおり、この羊の乳から作られるチーズが「マンチェゴ」と呼ばれるようになりました。羊乳チーズならではの優しい甘みとヨーグルトを思わせるコクがあり、はちみつをかけて甘みをより引き出して食べるのもオススメ。 見た目としては、側面に刻まれた、プレタ（エスパルトという萱で編んだチーズを入れる型）の網目模様が目印です。特徴的な表面の網目模様は、エスパルト葦という草で編んだ型を使っていたためにできたものです。現在は衛生的な理由からプラスチックの型が使われています。

どんな料理にも合う万能選手！スペイン産のワインやシェリーに合わせて
クセが無いので日本人の舌にも大変合います！角切りにして、サラダやお肉などに合わせたり、削ってパスタやピザに入れても美味。ハードタイプなので、溶けて手を汚す心配も無く、サンドイッチなど、ピクニックなどにも良いかも！ また、普段の感覚だと最初は試すのを躊躇いますが、実はジャムやドライフルーツなどと合わせると、チーズのコクが引き立ち、まるでレアチーズケーキのような味わいになるのです。これ1品あれば、おつまみから主菜、デザート・おやつにも早変わり！アルコールでは、同郷のスペイン産のシェリーが合います。また、甘みを楽しむためにフルーティーな白ワイン、熟成が進んだマンチェゴには、コクを楽しむためにチーズと同じくらい重い赤ワインを合わせても良いかと思います。